2015年1月10日土曜日

石黒浩「どうすれば「人」を創れるか アンドロイドになった私」、新潮文庫

人そっくりのアンドロイドを作って話題になっている石黒先生の著書。いままで断片的にしかしらなかった、彼自身を含む一連のアンドロイドの制作動機、作ってみての感想や他人の反応、そのもともとの人の感想、また、経年変化でアンドロイドと本人との乖離についての考察など、大変興味深い話が盛りだくさんである。
アンドロイドを使って遠隔から人と対話したりする話は非常に興味深い。平均的な人が美しく見え、つまり、美人とは個性のない姿だという話はかなりショッキングな話であった。

誰から見ても美人というのは厳然として存在する。単なる流行りではない(流行り的な美人もあるが)。美人というのは、物理的な身体から来るものであると今まで思っていた。動作の機能に優れ、不都合がなくて成長した四肢、そうしたものをすべて併せ持つのが美人であると思っていた。

石黒先生の本に書かれているように、平均顔だから誰でもそう感じるというのは初めて聞く説だが、なるほどと、納得できる。美人論というのは面白そうだ。

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