2013年1月19日土曜日

福岡伸一「生命と記憶のパラドクス」、文藝春秋

週刊文春に連載されたエッセイ集である。1ページ半の短いエッセイが66本集められている。
短いからとても読みやすい。そして、福岡ハカセの考えることが手に取るようにわかる。
福岡ハカセのものは、人気があるが、なかなか専門性があって読みにくいという印象があったが、この本は日常的な常識があれば、誰にも読めるだろう。それにしても、ハカセの教養の幅広さには脱帽だ。 よく読んでみると、やはり生物の話がベースになっている。そこをベースにする限りは、教養の高さは当然のことだろう。

2013年1月14日月曜日

福岡伸一「福岡ハカセの本棚」メディアファクトリー新書

福岡伸一先生の推薦書が書かれている。趣味と専門が一致している福岡先生ならではの、非常に奥深い読書の推薦である。
この本に推薦されている本を読破しようと思ったら何年かかるかわからないほど、中身が濃い本がたくさん並んでいる。福岡先生の知性の深さを感じる本である。ダーウィンの関係の本と、ファーブルの進化論批判のあたり、非常に興味深く感じた。素人的には、ダーウィンの自然選択説は受け入れがたい。福岡先生も、目のように、構造化しているものが本当に自然選択で出来るのかどうか疑問を感じるとのことであり、このあたり、今後の学問的発展に興味がわいた。

辛坊治郎「辛坊訓」、光文社

テレビでお馴染みの、辛坊治郎さんの本である。表紙に書いてあるように、「かなりとんがってます。テレビでは決して言えません!」とあるように、思うところがずばり書かれているように思った。
今の日本政治のおかしなところが、ずばり指摘されている。言っていることは、かなり直接的な表現であるが、言うべきことをきちんといい、自己責任をもち、おかしなところを曖昧にせずという部分、共感する。
これは、野田政権ではおもいきったことが出来なかったために不十分なところであり、安倍政権は逆の発想であるように思う。