2012年3月23日金曜日

阿川弘之「言葉と礼節」文春文庫

座談集である.座談の相手は,
  • 三浦朱門
  • 藤原正彦
  • 村上龍,阿川佐和子
  • 大久保房男
  • 半藤一利
  • 原武史
  • 半藤一利,養老孟司
である.いつもながら,言葉の部分に興味を持った.

  • 生きざま
  • こだわり
  • 癒やし
  • させていただきます
  • じゃないですか

などがめった切りである.大変愉快.私の嫌いな言葉とぴったり一致する.あとは,言葉ばかりではなく,むしろ,歴史的なことをいろいろと教えてくれる.日本人としての自信を抱かせてくれる本である.

2012年3月18日日曜日

「美しい日本語と正しい敬語が身に付く本」、日経おとなのOFF

私は言葉の使い方は学生にうるさく言ってきたのだが、私自身、意識していなかった言葉の誤った使い方がたくさん示されている。この際、言葉に徹底的にうるさくなれるよう、勉強しようかなとも思う。

2012年3月10日土曜日

酒井順子「女も、不況?」講談社文庫

この人の文章は読みやすい。どんどん頭に入ってくる。「負け犬」で有名な彼女だが、その目は確か。男の私から見ても、確かに女性はそういう風にいうよね、というところを素直についている。
女たちの代表みたいなスタンスで書いていながら、いやな感じは全然しない。ある意味、私はこの人の筆に惚れているのかもしれない。

2012年3月9日金曜日

適菜収「世界一退屈な授業」星海社新書

内村鑑三、新渡戸稲造、福沢諭吉、柳田国男、西田幾多郎のメッセージを、若い読者たちのために編纂した本である。この本のタイトルは、もちろん「皮肉」である。いまの若い読者たちがまず思う「世界一退屈な授業」に属する範疇の話であるが、作者はもちろんこの内容を非常に重要なものと思っている。
本のタイトルや中の作りが少々奇をてらいすぎており、残念である。もっと普通に作ったら、よい本だということになるのに、残念に思った。

土光敏夫「信念の言葉」PHP研究所

私のいま住んでいる岡山出身の著名人である。空港で出発待ちの時に購入して読んでみた。
「めざし」が有名だが、この人の質素な生活の本質は私にもわかるような気がする。そもそも、忙しくなったらくだらないことにお金を使って、神経を使っている暇などない。
この本がめざしに終始しているのではない。むしろ、トップに立つ人の心構えがてんこ盛りの本である。いろいろな意味で人の上に立つ人は一度は目をとおす価値のある本である。